僕自身、現在所属チーム(NIPPO VINIFANTINI FAIZANE)に加入するまでは、「メインバイク1台」・「スペアバイク1台」・「TTバイク1台」の「合計3台」で1シーズン走ってきました。またそれが僕自身の中で普通でした。
今までは国内レースメインだったのに対し、チームNIPPOで出場するレースは日本国内は年間数レース、シーズンの9割以上のレースが海外でのレースとなり、日本と海外を行ったり来たりの生活です。多い時には1ヶ月にヨーロッパ〜日本へと2往復することもあります。その都度自転車を運んでいては、移動中にロストバゲージするリスクや、自転車は大きい荷物なので運ぶこと自体が、選手の負担となる時があります。
そのようなこともチームが選手に対して考慮してくれて、チームNIPPOでは「日本国内トレーニングバイク1台」・「ヨーロッパトレーニングバイク1台」・「レースバイク1台」・「スペアバイク1台」・「TTバイク1台」と「合計5台」体制となっています。
こちらの写真は、値段もブッ飛んでいてカッコイイ「TTバイク」です。が、今シーズンは1回しか僕は乗っていません。。。年間スケジュールによっては、こうなってしまうこともあります。
今はもう慣れましたが、トレーニングとレースでは自転車自体が異なります。その為フレームサイズはもちろんサドル高を含め完璧にサイズを同じにする必要があります。ヨーロッパプロチームでは、選手はトレーニングとレースの自転車が異なる場合が多いです。その理由としては、チーム専属のメカニックがレースバイクを管理しています。
選手はレース数日前にチームと合流し、レースに必要な荷物が入ったスーツケース1つ持ってチームに合流するスタイルがベーシックだからと考えます。
そのようなスタイルがベーシックな為、以下写真の機械にセットし各選手のポジションを数ミリの狂いもなく合わせます。またこの機械は各ヨーロッパプロチーム全く同じ機械を持っていることが多いです。選手が移籍した際にも助かりそうですね。
このようなスタイルでシーズンを消化して行くので、シーズン初めに決めたポジションで走り抜く必要があります。もし1つポジションを変更してしまうと残り数台全て変更する必要があるからです。
僕自身は、かなりポジションを触らない選手ですが、それでも以前少し気になるところがあると、ポジションを触るとこがありましたが今はゼロです。
僕自身の今までの経験と考えになりますが、自転車に乗っていて身体のどこかに痛みが出る場合にはポジションの変更が必要になると思いますが、シーズン中に答えの無い「サドル高」・「ステム長」・「クランク長」などなどを試したくなる理由は十分に痛いほどわかりますが、答えが無い・試したいだけの場合には、そのようなことをしても「FTP」が上がったや、強くなった選手を僕は見たことがありません。ポジションを触っていると意外と時間が経っていますよね?
その時間を身体の回復やウェイトトレーニングに当てたほうが強くなると思います。